岸田総理へ質問「理学療法士等の処遇改善について」
参議院厚生労働委員会では、「薬機法改正法案」に対しての「総理大臣質疑」をさせて頂きました。
先月4月22日の参議院本会議の際に岸田総理へリハビリテーション専門職が果たしてきた役割について質問にさせていただきましたが、それに続く総理への質問の機会となりました。今回の質問では、理学療法士等の給料水準は17年間変わっておらず、今後の人財への投資という意味でも医療専門職の処遇改善について問いました。
総理からは、今般の処遇改善では柔軟な運用を認め、また継続的なものになるように診療報酬改定でも処置する。また今後の処遇改善についてはこれまでに明らかになった課題等を検証し、職種毎に適正な水準まで処遇を改善していけるよう検討を続けて参りたい。という答弁を頂きました。
先月の代表質問の際に、私は理学療法士等のリハビリテーション専門職の果たしてきた役割についてのご認識、リハビリテーション、介護、医療が連携した包括的な取り組みを進めていくことについてのお考えをお伺いしました。その際に岸田総理から理学療法士という言葉が出たことに、また、本会議場という我が国で最高の議場でリハビリテーション専門職が語られたことに、全国の理学療法士の仲間から多くの感動が寄せられました。
なかには、「鳥肌が立った」とか、「胸がいっぱいになった」という感想もありました。
それほどに感動してくれる理学療法士等の仲間たち。実に純粋で、実に素朴で。給料が安いとか、休みが欲しいとか、自分のことなどさておいて、高齢者や障がいをお持ちの方々に真摯に向き合う日々を過ごしている、私の愛すべき仲間たちです。そんな彼らの給与水準が17年間上がっていないことを訴えました。
これでは、良質な人材が散逸し、リハビリテーションの質を担保することができないと。
岸田総理の中核的政策である「新たな資本主義」における分配戦略、人材への投資。この度、一定の条件を挙げつつも看護、介護、保育などの処遇改善が実施され、公的価格評価検討委員会での議論も進んでいるようですが、他者の役に立ちたいと念願する者の衣食住がまず保障されなければ、他者の事どころではなくなります。
人が中心、人材への投資という観点から恒久的に制度を見直すべきと考え、総理のお考えを伺いました。
岸田総理からは、今般の処遇改善の対象について、医療機関に関して看護職員に限定する一方で、現場の要望を踏まえて処遇改善のための収入を活用して、理学療法士や作業療法士など他の職種の処遇改善に充てる柔軟の上を認めている、という内容になっていること。また、この処遇改善が継続的なものとなるよう、補助金による支援を補正予算により本年2月に前倒しして実施した上で、本年10月以降についても診療報酬改定により措置をするということにしているとの答弁がありました。
そして、今後の処遇改善の在り方については、昨年12月取りまとめられた「公的価格評価検討委員会の中間整理」において、これまでの措置で明らかになった課題や、対象外となった職種も含め検証を行うべきであるということ、こうした指摘がされていることを踏まえて、職種ごとに仕事の内容に比して、適正な水準まで賃金が引き上がり、必要な人材が確保されるかといった観点から、検討を続けていきたいと返答がありました。
岸田総理の口からこのような発言をいただいたことを励みに、さらに真摯に取り組んでいきます。貴重な質問の機会をいただき、ありがとうございました。
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