障害者の就労について~厚生労働委員会質疑~

3月24日、厚生労働委員会で雇用保険法の一部改正案に対する質疑に立ちました。
昨年は厚生労働委員長という立場でしたので久しぶりの質疑、
ある意味、新鮮な気持ちで臨みました。

まずは私がこのコロナ禍において気になっていた障害者就労について言及させていただき、
WHOで提唱している全人間的復権や障害者の社会参画、就労機会の必要性についてお伝えした後、
障害者雇用の現状について質問しました。

障害者の就労支援は私の理学療法士としての原点でもあります。
脊損で長期療養をしている情景しか目にしたことのなかった学生時代、
1年生の夏休みに大分県別府市にある社会福祉法人太陽の家を見学し、
そこで生き生きと働く障がい者の姿を見た時、
そしてその彼らが夕方には近くの普通の居酒屋で普通に談笑している姿を見た時、
私は強い衝撃を受けました。

そうか、機会と場さえ与えられれば障がい者も健常者と何ら変わりなく働くことが出来るのだと、
これこそが社会への再統合を目的とする理学療法士の究極の使命ではないか。

あたりまえと言えばあたりまえなんだけど、
当時の私には大きな感動と共に心の奥深く刻み込まれました。
以来、太陽の家の創設者である整形外科医の中村裕先生は私にとって忘れ得ぬ師となったのです。

ちなみに中村先生は我が国における身障スポーツの祖と言われ、
現アジアパラリンピック(旧フェスピック大会)の生みの親でもあります。

http://www.taiyonoie.or.jp/sports

現在、リハビリテーション専門職が関わる領域も医療、介護にとどまらず予防や保健、
そして産業にまで、実に多岐に渡ってきていますが、
私たちの究極の目標は「全人的復権・社会への再統合」です。
今回の雇用保険法等改正の機会に限らず、障害があっても社会参画が可能な環境を作れるよう
引き続き国民目線、理学療法士目線で努めて参ります。

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